二人の名医~人間の体はすごい

「世界には、二人の名医がいる。それは、食欲不振と発熱だ。」
ドイツの医科大学で自然療法を実践しているがん治療の権威、イセルス教授の言葉です。

私たち人間の身体は病原菌やウィルスが侵入すると、脳の体温調整中枢の防御システムから指令が送られ、発熱によって免疫力を高めようとします。体温が1℃上がると免疫力は5~6倍にもなるといわれています。

そして病気になったときに食欲がなくなるのは、消化に使うエネルギーを病原菌やウィルスと闘う方に回すためですが、それと同時に、原因となる有害物や老廃物をこれ以上侵入、発生させないためでもあります。

そう考えると病気の時、食欲がないのに元気にならなきゃ!体力をつけなきゃ!と無理に食事をしたり、熱が上がるのは危険だと思い解熱剤で熱を下げたりするのは、実は逆効果なのかもしれません。

自然治癒力を邪魔することになってしまうからです。食欲不振も発熱もそれ自体が病気の症状なのではなく、自分の身体が自分を治そうと必死に頑張ってくれている治癒反応です。

ウィルスや病原菌は熱に弱く、がん細胞は、35℃台で最も増殖し、39℃台で死滅するそうです。

一概には言えませんが、特に日本やアジア圏は本来、東洋医学の気や経絡など身体自身の治癒力を高めようとするものが多いのですが、現代では西洋医学の薬に頼りがちになっています。

ただ飽食なのに栄養不足といわれる現代においてはその本来働くべき自己治癒力の働きも鈍っており、薬に頼らざるを得ないという面もあるのではないかと思います。

栄養価の高いものを食べて自己免疫を高め、自分自身の身体の声を聞ける状態にするのは、お医者さんの仕事ではなく私たち自身の仕事なのかもしれませんね。

生活習慣病が死因の大半を占める今の時代、二人の名医を信じて、身体の声に素直に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。