le Système D (システム D)

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フランス人の会話の中に時々登場するle Système D (ル スィステム デー)という言葉。

「いざとなったら、システムDだね。」とか「システムDで乗り切ろう!」的な使い方をします。
システムDのDは、「どうにかして目標に到達する」という意味のフランス語の頭文字です。
「もつれた糸を解く」という意味もあり、困難を克服して切り抜ける、「なんとかする。」ことです。

衣・食・住すべて自分で創意工夫して、すでにあるモノを活かしつつ、よりよいモノを生み出す。
日本人の「節約」とは違い、無駄を省いて、工夫すること自体を楽しむ・・・ある意味での「贅沢」
お金を払えば大概のモノやサービスが手に入る現在の日本では、忘れられた発想かもしれません。

日常生活をより便利に簡単にするためのアイディア・グッズが次々に開発され販売されています。
コンビニ、100円ショップ、自動販売機、便利が溢れる日本では、ないモノは買うのが当たり前。
私たちは、「工夫すること」や「知恵を絞ること」を忘れてしまったのでは・・・という反省もあります。

でも、実は「おばあちゃんの知恵袋」のように、昔の日本人が得意としていた分野のはずです。
日本の「もったいない」文化は、今や世界の合言葉「MOTTAINAI」として認められています。

フランス人の「システムD」に学ぶべきことは、知恵と工夫で問題を解決しながら、そのプロセスを楽しんでしまう「ゆとり」ではないかと思います。
自分らしさを大切にする価値観が根底にあります。

忙しい毎日に流されてつい、忘れがちな「ゆとり」ですが、たまには「ゆとり」を持って、生活を便利にする知恵を考えてみると、いつもとは違ったものの見方ができてくるかもしれないですね。

もしかすると、今までベストだと思っていたことよりも更に日常生活を豊かにする新しい発見があるかもしれません。