大人の肌状態を悩みから解き明かす~乾燥・小ジワ編~
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若い頃であればすぐに回復していた肌トラブルでも、年齢を重ねるごとにそれは難しくなります。いつまでもカサついていたり、シミやシワがなかなか改善されなかったりなど、さまざまな肌トラブルが複合的に起こり、そのほとんどは慢性化します。
こうしたトラブルは大人の肌に起こりやすいものですが、その根本原因は長年受けてきた酸化や糖化によるダメージの蓄積で細胞本来の正常な働きが低下し、表皮・真皮・皮下組織に備わる美しくなろうとする力が発揮できないことにあります。
まず表皮では、ターンオーバーが乱れ、その影響でバリア機能や水分保持力が低下し、角質肥厚を招きます。乾燥や小ジワ、シミ、くすみなどのトラブルはこの角質肥厚が大きく関係しているといっても過言ではありません。一方、真皮では、繊維芽細胞の働きが衰え、コラーゲンなどの代謝が低下します。
さらに皮下組織では脂肪量が減少するなど、いずれの要因もハリ・弾力不足を招く結果となります。
ここでは「大人の肌に起こるトラブルはなぜ慢性化するのか」についてニナファームジャポンと一緒に学んでいきましょう。
大人の肌トラブル1 乾燥
大人の肌に起こる乾燥は、加齢に伴う皮脂分泌量の低下や、ターンオーバーの乱れによる細胞間脂質と天然保湿因子(NMF)の減少によって、角層の水分保持力が弱まってしまうことが原因です。
この状態の角層は水分量が少ないだけではなく、硬くゴワつくことで角質肥厚を招いています。角層内は細胞と細胞の間にすき間ができ、そこからさらなる水分蒸散が起こるので肌の乾燥はますます進行。
また、水分が不足した角層は、バリア機能の低下にもつながり、紫外線や摩擦などの外部刺激を受けやすくなるので、乾燥だけではなく、シミやシワなど、さまざまなトラブルに発展することもあります。
このように大人の肌に起こる乾燥は、多くの要因が複雑に絡み合っています。乾燥対策としては「すこやかなターンオーバー」がカギを握っているので普段のケアにおいても、これを意識していきましょう。
大人の肌トラブル2 小ジワ
小ジワは、肌表面の角層にできる浅くて細かなシワのことです。一般にちりめんジワとも呼ばれます。
主な原因は、角層の水分不足による乾燥です。年齢を重ねるにつれ角層内の保湿成分が減少することで、水分保持力やバリア機能が低下し、肌の水分蒸散が起こり、角層が硬くゴワつき、結果、小ジワが発生します。
目もと・口もとは特に小ジワができやすいパーツです。この2つは顔のどこよりも皮膚が薄く皮脂腺も少ないため、とても乾燥します。
小ジワは、乾燥が引き金で起こるトラブルなので、十分な補水・栄養補給・保湿ケアで予防することはできますが、乾燥が慢性化し、バリア機能がますます低下すると紫外線ダメージが真皮や皮下組織に及び、深いシワになることもあります。正常なターンオーバーを維持し、常にうるおいに満ちた角層を保つようにしましょう。