春の夜のエンターテイメント


太陽と地球、そして月が一直線に並んだ時に見られる「皆既月食」。
太陽の光が地球によって遮られ、その影に月がすっぽりと収まってしまう現象です。

月食にも種類があり、半影月食・部分月食・皆既月食に分けられます。
太陽の光が少しでも当たるところを半影といい、そこを月が通ると、半影月食というものになります。
太陽の光が完全に地球に遮られるところを本影といい、そこに月がすっぽり収まると皆既月食になります。
月の一部が本影に入ると部分月食と呼ばれます。部分月食では、月の一部が欠けたように見えます。

月は太陽の光を受けて輝く星なのに、どうして光が遮られる皆既月食でも見ることができるのでしょう?
答えは地球の大気にありました。光の一部が地球の大気中で屈折することで、地球を迂回するように光が通り、月を照らします。

また、皆既月食の月が赤色であることにも理由があります。
太陽の光の中でも、波長の短い青い光は地球の大気中で散乱しやすく通りにくいのですが、波長の長い赤い光は散乱しにくいため弱まりながらも大気中を通り抜け月を照らします。
地球の大気を通り抜けた赤い光が月を照らしているのです。

4月4日は、天候が良ければ月が完全に地球の影に隠れる皆既月食が見られるのですが、日本気象協会が運営する「tenki.jpラボ」では、今回「月食花見」と題してプロジェクトを始動。
桜と皆既月食をセットで楽しめるおすすめスポットなどの情報発信と写真の募集も行なっています。
条件が揃えば、満開の桜の枝越しに夜空で繰り広げられる壮大な天体ショーが見られます。

月の高さや時刻を調べて、貴重な「月と桜のコレボレーション」を楽しんでみてはいかがでしょう?
CGやプロジェクションマッピングを創った人間も凄い、でも大自然のエンターテイメントは凄過ぎます。
太陽と月と地球による春の夜空のショータイム、豪華ゲストは満開の桜。これは、共演?饗宴?
全国的にお天気がよくない予報ですが、大勢で思いを込めれば奇跡が起こるかも・・・。
東京も今夜は曇りの予想。ニナファームジャポンでも皆既月食を見られることを祈ります。

ちなみに、次に桜の時期に皆既月食が見られるのは2032年だそうです。