女神フローラはどこに棲む?


女神フローラをご存じでしょうか?

日本ではフロラとも表記されるローマ神話に登場する花と春と豊穣を司る女神フローラと言えば、ボッティチェリの絵画「プリマヴェーラ」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

その女神フローラは神から贈られた花園に棲んでいました。フローラは、人間に花の種や蜂蜜を与え、その人々は死後、花に姿を変えて花園に咲きました。

そんな神秘的で美しい女神フローラですが、私たちのカラダの中にもフローラが棲む花園があることを知っていましたか?

私たちのカラダの中のどこにフローラがいるのでしょうか?もちろん私たちのカラダの中に実際にお花畑があるわけではありません。彼女は私たちの腸と肌に棲んでいます。そしてそのどちらもキレイと健康の鍵を握っているのです。

腸内のフローラは、腸の善玉菌として、肌のフローラは、皮膚の常在菌として活きています。善玉菌と常在菌という名前であれば聞いたことがあるのではないでしょうか。

ではなぜ、その2つがフローラと呼ばれているのでしょうか?それは腸の善玉菌も肌の常在菌も微生物たちが、隙間なく密集する様子が、まるで花畑一面を埋め尽くして咲き誇る花たちのようだからなのです。「菌」と言われるよりも「フローラ」のほうがなんだかお洒落ですよね。

この2つは私たちのカラダやキレイを大きく支えているものでもあります。

本コラムでも度々ご紹介していますが、腸内環境が悪化すると免疫力の低下や肌トラブルの原因にもなりますし、生活習慣病のリスクが高まったり、鬱な気分にすらなってしまうのです。
そしてお肌の常在菌は善玉菌が優位であることで皮膚膜が形成され、肌を保護し、保湿作用も働くので、肌がうるおい、なめらかさやツヤが増します。

つまり第2の脳ともいわれる腸内の環境を整えて、カラダ全体の健康を見守っているフローラとバリア機能をはじめとする、肌が自ら美しくなろうとするチカラを支えているフローラ。そのおかげで私たちは健康なカラダとキレイな肌を維持できるのです。

やっぱりフローラは女神様です。花と春と豊穣のみならず私たちにとっては美の女神様ともいえるかもしれませんね。