フランスから始まるライフスタイル ~食・フロマージュ(チーズ)編~

 

フランス料理に欠かせないチーズ。そういえば、フランスに来て間もない頃、フランス料理のコースを頼んだのを思い出すなぁ。メイン料理が終わった後、いくつものチーズが運ばれてきて「え、これがデザート?!」って勘違いしたんです!

フランス料理ではメインディッシュとデザートの間にチーズが出てくることがあります。フランスには“1つの村に1つのチーズ”と言われるほど様々な種類のチーズがあり、世界一のチーズ生産国です。チーズに原産地の地名がついているものも多くあり、地域ごとの手法や形、味わいの異なったものが食されています。なんと、フランス人は日本人の10倍ものチーズを食べるそうです!

チーズの発祥地や時期ははっきりしていないようですが、ギリシャ神話に記述があったり、モンゴルでチーズのようなものができ、アジアから中近東、トルコ、ギリシャを経て、イタリア、ヨーロッパに伝わったとも言われています。

フランスが世界一バラエティ豊かなチーズ王国になったのも、フランス独自の地形や風土がチーズ生産に適しているからでしょう。

白カビチーズ、青カビチーズ、ウォッシュチーズ、シェーブルチーズ、セミハードチーズ、ハードチーズ、フレッシュチーズなど様々なチーズ。フランスだけではなく、世界の人々に愛されるチーズが生していったのです。ワインを片手にチーズを食べながらみんなで会話を楽しむひととき!

そんなフランスのライフスタイルを日々の生活に取り入れてみてはいかがですか!

白カビタイプのチーズ

原料が牛乳の白いカビに覆われた熟成タイブのチーズ。代表的なものはカマンベールです。カビの胞子を表面に植え付けることで内側に向かって熟成され、熟成が進むと中身がクリーミーになっていき、トロッとしたやわらかいチーズになります。くせも少なく、やさしい口当たりなので、チーズ初心者におすすめのチーズです。

ハード・セミハードタイプのチーズ

このタイプのチーズは大きいものでは数10キロと巨大で重量のある大型チーズです。強く圧力をかけることにより水分を抜きます。ハードタイプで熟成期間は約6ヵ月~1年、長いものでは2年、セミハードで短くて約半年前後、長くて約1年、ゆっくりと熟成させるチーズです。味が変化しにくく日持ちが良いため長期保存に向いています。パルメザンチーズが有名。エメンタールなどはチーズフォンデュの材料として使用されています。

フレッシュチーズ

熟成させないナチュラルチーズをフレッシュチーズと呼びます。チーズを作る初期段階でできるもので、日持ちはしません。水分を多く含み、真っ白でチーズ独特のくせはなく、軽い酸味があります。ヨーグルトとチーズの中間の口当たりでとてもソフトです。もちもちしたモッツァレラチーズの他、ヨーグルトっぽいものや、クリームのようなものがあります。

青カビタイプのチーズ

牛乳や羊乳を原料にし、チーズを熟成させる前にチーズ内部に青カビを繁殖させて熱成させるチーズでブルーチーズとも呼びます。チーズをカットすると青カビが大理石模様のように広がっています。代表的なものにロックフォールがあり、歴史も古く2000年も前から作られているそうです。青カビがチーズ全体に見えるので、慣れないとなかなか口にするのに抵抗があるかもしれませんが、独特の香りと濃厚で塩味の強さがやみつきになるチーズです。

ウォッシュタイプのチーズ

チーズの外側に菌を植え付け熟成の過程で、塩水やその土地のワインなどの地酒で外皮を洗うことからウォッシュチーズと呼ばれています。外皮がオレンジ色で、熟成期間が長くなるにつれ、より濃厚で独特の風味となります。外側は強い香りがし、ややくせが強いですが、中身はマイルドで舌ざわりがよくコクのあるチーズです。

シェーブルチーズ

「山羊(フランス語:シェーブル)」の生乳で作られるチーズ。牛乳から作られるものよりも歴史が古くチーズの元祖と言われるものです。山羊の搾乳時期である春~夏が旬で、手のひら大のピラミッド型・小さな円筒形や黒い炭をまぶしたものなど様々な形があります。パサパサした食感で酸味が強く、熟成が進むにつれて濃厚なコクが出てきます。チーズ好きにはたまらないチーズです。