健康を左右するミトコンドリアの質とマイトファジー


ミトコンドリアの質は体調不良と密接に関係する

生命活動に必要なエネルギーをつくる、活性酸素を消去する抗酸化酵素SODをつくる、寿命を迎えた細胞や損傷した細胞を取り除き細胞環境を正常に整えるなど、ミトコンドリアは私たちの健康維持に欠かせない重要な働きを担っています。ただし、これらの働きはあくまでも「よく働く質の高いミトコンドリア」が存在してこそできることなのです。

ミトコンドリアは決して不死身ではありません。たとえば、細胞活動に必要なエネルギーをつくり出す過程では必ず活性酸素が発生します。 本来、同時につくり出す抗酸化酵素SODによってそのダメージを軽減することはできますが、残念ながら完全に防ぐことは困難です。そのため、活性酸素の攻撃を直接受け続けるミトコンドリアは、時間の経過とともに衰え、質も下がり、働きの悪い「不良ミトコンドリア」に変化してしまうのです。

この不良ミトコンドリアこそ、身体の不調を引き起こす原因になるということが、近年の研究結果で判明しました。 つまり、不良ミトコンドリアをきちんと除去し、質の高いミトコンドリアで細胞内を満たすことが健康維持には不可欠なのです。

 

不良ミトコンドリアが増えると身体の不調を引き起こす

・偏頭痛
・肌荒れ
・集中力低下
・視力低下
・息切れ
・疲れ
・気力の低下
・難聴
・不整脈
・糖尿病
・肝機能障害
・がん
・発汗低下
・筋力低下
・貧血
・便秘・下痢

 

細胞内のミトコンドリアの質を高める品質管理システム「マイトファジー」

質の高いミトコンドリアが多いほど、細胞の働きが活発になり、健康や若々しさを保つことができます。しかし、常に活性酸素の攻撃を受けているミトコンドリアは、時間の経過とともに徐々に衰えてしまうのも事実です。不良ミトコンドリアの機能障害は、正常なミトコンドリアにも伝わり、細胞内全体のミトコンドリアの質の低下にもつながります。

不良ミトコンドリアが細胞内で増加し、蓄積すると、細胞の働きに欠かせないエネルギー産生力がどんどん下がり、細胞機能が低下します。また、不良ミトコンドリアの蓄積は、過剰な活性酸素の発生源にもなり、健康を根底から大きく揺さぶる大変危険な存在になるのです。

とはいえ、私たちの身体はこれを黙って見過ごすことはしません。細胞には機能障害を起こした不良ミトコンドリアだけを選択的に分解・除去するミトコンドリアの品質管理システム「マイトファジー」が備わっています。 このシステムが正常に機能する細胞内は、必然的に質の高いミトコンドリアで満たされます。